インプラントとは
インプラントは、失った歯を補うための治療で、人工の歯根を埋め込んで、その上に人工歯を装着します。
顎に人工歯根を埋め込む手術が必要となりますが、しっかりと固定されるため、天然の歯とほとんど変わらない嚙み心地や見た目を取り戻せることが最大のメリットです。
ただし、年齢的な問題やお口の状況によって、受けられるか否か検討する必要があります。
インプラントは自費診療となるので、費用や治療内容などに関してご心配や疑問がありましたら事前にご相談ください。
当院のインプラント治療
歯科用CT完備
当院では診断時にCTを使用して、3次元的にインプラントの植立位置を把握するので、より精度の高いインプラント治療が可能となります。
レントゲンではわからなかった骨の幅・厚みを正確に知ることできます。
インプラント治療の流れ
1診査診断・治療計画
問診をはじめ、CT・レントゲン・口腔内写真撮影などによって診断を行い、インプラントをどこに何本埋め込むかなどの治療計画を立てます。
インプラントを埋め込むための顎の骨の量が足りない場合は、骨の拡大・骨移植などを行うケースもあります。
2インプラントの埋め込み(1次手術)
インプラントを埋める部分の歯肉を開いて、顎の骨にインプラントを埋め込み、歯肉を閉じて縫います(一次手術)。一次手術終了後、インプラントが骨の中でしっかりと結合されるまでの治癒期間を設けます。
治癒期間は個人差がありますが、通常2~6カ月程度です。
3人工歯を取り付けるための準備(2次手術)
歯肉を小さく切開し、埋まっているインプラントの頭部を露出させ、人工の歯を接続するための土台を取り付けます(二次手術)。
歯肉が治るまでに1~4週間程度かかります。
4人工歯の装着(治療の完了)
人工歯をインプラントに取り付けます。治療後は定期的に検査とメインテナンスを行います。
インプラントを長持ちさせるためにも、定期的なメインテナンスは欠かさないようにしてください。
メインテナンスの重要性
インプラント治療は、手術することが目的ではなく患者さんがおいしくご飯が食べられたり、笑顔でお話しできることが目的です。
したがって、治療の完了から患者さんの本来の目的がスタートすることになります。その目的がながく継続できるかは、定期的なメインテナンスが重要となります。
インプラント治療が困難な方
インプラント治療を希望された患者さんでも以下の病気がある方は、場合によって治療が困難になる場合があります。
- 糖尿病のコントロールが不安定な方
- 人工透析を行っている方
- 肝機能の低下がある方
- 心疾患がある方
骨が少なくてインプラントが難しいといわれた方へ
当院では、骨量が少ない方にも対応できるように、さまざまなタイプのインプラントを揃えております。それでも難しい方には、骨の量を増やすために骨造成手術を行うことでインプラント治療が可能となります。
骨造成手術には以下の方法があります。
上顎洞底拳上術(ソケットリフト)
上顎の奥歯の上方に、上顎洞(副鼻腔の1つ)という空洞があります。この場所までの高さが短くインプラントが植立できない場合に空洞に人工骨を填入することで、骨を作ります。
ソケットリフトは上顎の骨が少なく骨の高さが4~6mm以上の場合に行います。
GBR
骨が失われた部位に人工骨や自家骨を補填し、骨の再生を図る治療です。GBRを行う際には、まず骨が不足している部分に骨を作るスペースを確保します。
特殊な膜で覆い、その中に骨に変わる素材を詰めていき、骨の再生を促していきます。
リッジエクスパンション
インプラントを埋入する部位の不足している骨の幅を広げる手法です。ボーンスプレッダーという器具を使って、手指によるインプラント窩を段階的に拡大・形成していきます。
骨が不足している症例に対して行われるGBR(骨の不足しているところを特殊な膜で覆う方法)に比べて、より安全にインプラントを行うことができます。
入れ歯が合わない方へ
インプラントオーバーデンチャー
お口の中で入れ歯がしっかりと安定していない場合、食べ物が噛みにくくなって、食事を楽しむことが難しくなります。
このような問題を解消するのが、インプラントオーバーデンチャーという治療法です。総入れ歯に対して2本~4本と少ない数のインプラントを埋め込んで、入れ歯全体を固定することで安定感が生まれます。
多数のインプラントを使用すると非常に高額になりますが、インプラントオーバーデンチャーの場合、埋め込む場所が限られているため、比較的安価で済みます。
入れ歯が合わないと感じている方におすすめの治療です。ご興味のある方はご相談ください。